ボスニア内戦の残虐性を分析、著者は佐原徹哉、東京大学大学院人文科学研究科西洋史学博士課程中退、専門は東欧氏・比較ジェノサイド研究、明治大学政治経済学部教授、著書「近代バルカン都市社会史」他
概要
ボスニア内戦の歴史的背景、1ボスニアにおける民族意識の出現、2ユーゴスラブ統一主義の実験、虐殺の記憶、1第二次世界大戦と民族的暴力の爆発、2ウスタシャによるジェノサイド、3パルチザン運動の勝利、4パンドラの箱の封印、冷戦からグローバリゼーションへ、1ユーゴスラヴィア社会主義連邦の存立要件、2民族問構図、3クロアチアのマスポク、4繁栄の頂点としての1970年代、5連邦解体のメカニズム、6スロボダン・ミロシェヴィチとセルビア民族主義、7ボスニア政界の混迷、ユーゴ解体―グローバリゼーションの戦争、1複数政党選挙と法と秩序の崩壊、2ボスニアにおけるシステムの解体、4クロアチア戦争とユーゴ解体、内戦勃発、1ジェノサイドの政治利用、2内戦の準備、3内戦前夜、4戦争勃発5内戦概要、民族浄化、1内戦とジェノサイド言説、2セルビア人の残虐行為、3クロアチア人の残虐行為、4ポシュニャク人の残虐行為、5民族浄化の本質、ジェノサイド、1スレブレ二ツァ事件とジェノサイド、2スレブレ二ツァのボシュニャ人とセルビア人、3ジェノサイド、の開始、」5民族浄化とジェノサイド、内戦のメカニズム、1殺しあう市民と他者への恐怖、2メジュゴーリエの小戦争3内戦と組織犯罪者、4民兵と脱階級者たち、」5民兵と普通の市民たち、6カオスの民族化、
感想
内戦はユーゴスラヴィア社会主義連邦の解体に伴う混乱と各地の利害対立により引き起こされた、グローバルゼーションに背を向け、社会主義から民主主義の主張、文明の衝突は強迫的帝国主義者が考えたもの、ユーゴ―スラヴィア解体に伴う全面的カオスが原因、民族主義はその一要素に過ぎないが、ボスニアで起きたことはカオスの民族化である、とする著者に同感、
まとめ
ボスニア内戦の歴史的背景、虐殺の記録、冷戦からグローバリゼーション、ユーゴ勃発、民族浄化、ジェノサイド、内線のメカニズムを考察、グローバリゼーションとカオスの民族化が内戦の要素と規定、