本書のタイトルは、司馬遼太郎の「この国のかたち」を踏まえている、危機の時代には国家と国民の関係を国民の側から問い直しが必要となる、そのためのハンドブック、著者は加藤陽子、東京大学大学院人文社会系研究科教授、専攻は日本近現代史、著書「それでも・日本人は戦争を選んだ」他
概要
国家に問う、コロナ禍への最良の方策を求めて、偽政者・専門家・国民をつなぐ鍵とは、五輪開催の可否は科学的知見で、国内外への説得の論理ー終戦の詔書の考察から、それでも、日本人は五輪を選んだ、国民の命を賭けた政策はなぜ繰り返されるのか、パンデミック下の東京五輪と核戦争を描いた書、その恐るべき共通点、公的学術機関の専門性・人選の自立性を憲法が保障する理由、歴史から考える、「国家に問う、コロナ禍への最良の方策を求めて、偽政者・専門家・国民をつなぐ鍵とは、五輪開催の可否は科学的知見で、国内外への説得の論理ー終戦の詔書の考察から、それでも、日本人は五輪を選んだ、国民の命を賭けた政策はなぜ繰り返されるのか、パンデミック下の東京五輪と核戦争を描いた書、その恐るべき共通点、公的学術機関の専門性・人選の自立性を憲法が保障する理由、歴史から考える、「学術会議6人除外」と日本科学技術政策の向かう先、個人が尊重されるかどうか国民世論の在り方に信頼、生き方を選べなかった祖母や母、自己への揺ぎ無き評価軸を得るための二つの途国民に自宅療養を強いる官邸の暴走「この国のかたち」はどこで道を誤ったか、新型コロナ対策の検証には議事録が不可欠、失敗を繰り返さないために、国民世論が検察に立ち向かった時、科学技術政策の適正な舵取りを求めて、科学はボトムアップする、政治の姿勢を歴史に刻むため・実より名」を取る、説明なしの任命拒否、その事実と経緯を後世に残すために、危機の時代に必須の政治指導者の資質とは、透明性と公平性維持のための静かな戦い、東京大学総長選挙に思う、学術会議問題の政治過程・世論が政府の姿勢を変えた衆議院議員選挙の結果を振り返る、無党派党の合理的選択をいかに取り込むか、震災の教訓、原発を許容していた私、震災と責任の丸投げ、立憲的に動けぬ国家よ、失敗情報の知識化こそが、事故や失敗を未然に防ぐワクチン、原発事故の原因、欠けていた俯瞰と総合、大震災、国の記録、政治家の気迫伝わるか、公文書の不在、根幹に政治の不在、原発事故と原爆、彼岸から語り掛ける理性、公共の守護者としての天皇像、天皇と国民をつなぐ神話の解体のためには、今こそ皇室典範=皇室法改正論議を、歴史の大きな分水嶺だった元号法制化、天皇が譲位する国で、国民の総意に立脚し、変容を迫られる天皇の地位、開戦の詔書に込められた天皇の真意とは果たして、天皇機関説事件から読みとる、国体という言葉があった時代その時軍部は、戦争の記憶、歴史見直しに消極的なにほん、復元ポイントはどこだ、内村鑑三が見通していた戦争の本質は、焼かれなかった一枚の付箋が語る、敗戦処理の真実、早すぎた日本の戦後構想、二つの世界大戦に見る、第一次世界大戦は日本社会にいかなる衝撃を与えたのか、12・8を迎えて思う、通牒で削減された開戦の意図、史実と向き合い、歴史の長い記憶を学ぶ、政治家を葬り、世論を操作した旧陸軍の謀略、戦争の本当の理由と国家からの説明はなぜ異なっているのか、9条の意義、見つめ直すべき時、井上ひさしが追い続けた「かけがえなさ秘めた笑い」、世界の中の日本、権力簒奪への正当性をまとう、議会と暴力の関係性、新型コロナと対中戦略、焦燥感より冷静な構想、危機意識の欠如を生み出した、日本に漂う人ごと感、変容を始めた安全保障、注目されるサイバー空間の国防、中国大陸の東、太平洋の西に位置する日本から中国を見る、中国外交の特徴を歴史に学ぶ、対日参戦は国際共同行動の結果と捉える、ソ連の歴史認識との深い溝、経済変動と歴史、近代400年の終わりに、日本と日本人、その自己イメージは正確なのか、幾つかの日本人像、アナーキーで巧妙で、防災と国防、どう激烈の度を増すのか、孤独を恐れる時代に、日々の風景、変る体験を、武力をたのむ国は自滅する、露軍のウクライナ侵攻が伝えるもの、歴史の本棚、1国家に問う、情報公開法・公文書管理法の空洞化を憂慮する「国家と秘密」久保享・瀬畑源・集英社新書、低い姿勢で時代と対峙し解析する「思いつきで世界は進む」橋本治、ちくま新書、2震災の教訓、現代のリスクとどう向き合うか「ユーロ消滅」ウルリッヒ・ベック、岩波書店、3天皇と天皇制、天皇の気持ちをなぞる「昭和天皇の戦争」山田朗、岩波書店、時代ごとの特徴を簡潔に学ぶ「皇位継承」春名宏昭・高橋典幸、山川出版社、皇室活動のあるべき姿」を考えるヒントに「皇室財産の政治史」池田さなえ、人文書院、日本の屈折姿勢・背景に列強への警戒心「朝鮮王公―帝国日本の準皇族」新城道彦、中公新書、4戦争の記憶、歴史の宝石を記憶するために、「初日への手紙ー東京裁判三部作のできるまで」井上ひさし、白水社、個人として尊重される」かどうか問いかける「なぜ戦争は伝わりやすく平和は伝わりにくいのか」伊藤剛、光文社新書、占領がもたらす容赦ない普遍的苦しみ「古都の占領・生活史からみる京都」西川裕子、平凡社、秋丸機関をめぐる神話にメス「経済学者たちの日米戦争」牧野邦昭、新潮選書、5世界の中の日本、若者と国家の双方にいかに生きるか指南する「本当の戦争の話をしよう」伊勢崎賢治、朝日出版社、停戦合意が破られた戦場では何が起きていたのか「告白あるPKO 隊員の死」講談社、
感想
毎日新聞連載、パンデミック下のオリンピック、学問の自由と学術会議、公文書管理と原発(自衛隊救援活動日誌)、今こそ皇室典範、敗戦後軍需品の民間利用で米軍接収回避、張作霖借金を口実に政治家を葬った陸軍、対日参戦は国際共同行動の結果とソ連の主張、ウクライナ侵攻でロシア自滅を注目、
まとめ
国家に問う、震災の教訓、公共の守護者として天皇像、戦争の記憶、世界の中の日本、歴史の本棚(書評)を考察、コロナ・五輪・震災と過去10年間を見つめ直す、