根室海峡の見えない壁、択捉島と国後島、ソ連侵攻で島民の戦争、日露、著者は本間浩昭、同志社大学文学部卒業、東南アジア放浪後毎日新聞入社、根室通信部で取材を続ける記者、著書「カラー版・知床・北方四島・流氷が育む自然遺産」他
概要
1択捉島のいちばん長い日、キンモクセイのある家、濃霧の中・択捉島に侵攻してきたソ連軍、死線をくぐり抜け、海底ケーブルをも切断してしまう流氷の力」、上陸から12時間後・ソ連軍侵攻は本土に伝わった、空白の12時間、徹夜で待った父の帰り、戦争はおわったはずなのに、ソ連兵から娘を守った父親、択捉島から始まり、択捉島に戻ってきた戦争、極秘で単冠湾に集結した連合艦隊、択捉島で脱出できた日本人はごくわずか、北海道庁への要請は・ほとんどなしの礫だ、2国後・色丹・歯舞にも次ぎ次侵攻、どの島も青天の霹靂だったソ連軍侵攻、脱出船の合図は懐中電灯、通訳の派遣などを求め相次ぐ島からの問い合わせ、日本人は全員転籍・ソビエト人民と布告、海難で海の藻屑になる人も、妹・弟5人を失った家族も脱出船のチャーター料はさまざま、相次ぐ殺傷事件、終戦直後の色丹、ソ連軍が占領に使った艦船は米軍貸与、既報と周知の事実の狭間、ウクライナ戦線で復活したレンドリース、埋もれていた千島上陸作戦の歴史、北方領土交渉の邪魔をしたダレスの恫喝、終戦直後の歯舞、命からがらの脱出行、根室支庁長に直訴状を書いた父、根室との往き来が許された時期もあった、密航と軍事スパイ容疑でシベリアに送られた村長、進学を許されて島を出た人も、志発島、脱島時と強制退去時の死者数は不明、3ソビエト国民との混住が始まった、ことばが通じない中で、子供同士で相次ぐ喧嘩、ロシア語を覚えなければ、択捉島版・最後の授業、寺子屋も考えないと、ソ連軍人親交のあった三上家、小さな写真が物語る混住の記憶、治安が安定したころ、ソ連兵の子を身ごもった女性も、ソ連軍医から直伝を受けたロシア語が晴らした冤罪、悲惨な事件も、引揚船代表挨拶4ふるさとの島々を後に、突然の引揚命令、荷物同然に・もっこで吊るされ島に残してた、父の体験を書き留める、築き上げた財産を全て島に残して、寒さと栄養不足でかぜが蔓延する中での引揚、なぜ帰還は樺太経由だったのか、船内で命を終えた我が子を姉はおぶい続けた、生まれて間もない子を水葬、学籍簿を経文に記して持ち帰った校長、ソ連兵と結婚して島に残った娘、5水晶島に残留した日本人がいた、ソ連実効支配下残留の生き証人、甘言を弄し・日本人を油断させたソ連軍、」日本人に勤労動員の要請、一家に一人が人質に、きちんと訳すことができない通訳、残留を決めた理由、ルーツは富山県、アイヌの熟年夫婦が移住してきた、朝鮮戦争勃発、突然の強制退去命令、サハリンの強制移住先での暮らし、妻りつとの出会い、監視社会ソ連・35で兵役、帰国願いは3度も却下、ロシア語の能力を買われて伊藤忠商事へ、監視社会のストレスが酒に走らせる、一緒に暮らせば血は混ざる、ふるさとの島は7キロ先にある、今後の日露関係の行方、6国境があいまいだった時代に、かって日露の国境は混沌としていた、背景に帝政ロシアの南下政策、猟虎の皮といういいまわしに重なるアイヌの境遇、日露武力衝突の舞台、振別の墓を知る人物、北辺の国土を守るために派遣され・命を落とした人びと、松前藩・仙台藩の警備、紳士的な交渉で定められた日露の境界線、日本政府に故郷を奪われた千島アイヌ、色丹島斜古丹墓地には千島アイヌの墓も混在、7元島民が考える解決策、バザール商法のロシア、日本人の強制退去はハーグ陸戦条約に違反、興味深い三上の試案、共生のための337拍子の解決策、今住んでるロシア人を追い出さないために、帰るも地獄・残るも地獄、住み分けは可能なのか、
感想
混住を体験した三上の提案、主権を日本、日露お互いに3、自然保護区4に分割案が妥当と考えられる、居住区分割により北方領土解決を目指したい、
まとめ
1択捉島の一番長い日、2国後島、色丹島、歯舞群島にも侵攻、3ソビエト国民との混住が始まった、4ふるさとの島々を後に、水晶島に残留した日本人がいた、国境があいまいだった時代、元島民が考える解決策を考察、混住を体験した三上の北方領土解決案提示、