レビュー・クーデター

国際秩序の変動期の兆候は現代にも顕れつつある、クーデターついて学ぶことは今後の世界がどのような道を歩むかを読み解くヒントを与えてくれる、著者は上杉勇司、国際基督教大学卒業後、米国ジョージメイソン大学で修士、英国ケント大学で博士号取得、世界各地の紛争地で平和協力や研究を実践、早稲田大学国際学術院教授、著書「変わりゆく国連PKOと紛争解決」他、

概要

クーデターとは何かー一撃による非合法の権力奪取、革命・内線・暴動・テロとの違い、世直し、第二次世界大戦前後と米ソ冷戦期、発生要因と成功条件―成功の見込みと軍の決意、政権への不満と民衆支持、成功条件、手配、ロシア―諜報機関、北朝鮮ー分割統治と二元指揮、中国ー権力闘争、21世紀の権力奪取ー五つの特徴、軍の横取り、イデオロギー萌芽、携帯電話とSNS,資源争奪、民間軍事会社、クーデター抑止策―多角的アプローチの必要性、エリートへの利益分配、不満抑制、民主的政権交代と制度化、紳士協定、軍の分割統治、文民統制、軍の人事掌握、外国軍と平和維持軍、国際承認、決起後の課題―暫定政権の樹立から民政移管、権力の濫用、暫定政権の危うさと民政移管、タイ政治の軍の役割、政軍関係、インドネシア・フィリピン・ミャンマーの文民統制、軍の役割・韓国と台湾・インドネシアとフィリピン、治安部門改革ークーデター抑止のメカニズム治安部門改革の成功と失敗例、クーデター抑止策、分割統治と相互牽制、文民統制の確立、軍の非政治化、人事権行使、台湾の文民統制、2.26事件ー歴史から学ぶ教訓、世界最大規模のクーデター未遂、決起の背景、決起成功の見込み、敗因①昭和天皇の決意、②木戸幸一の輔弼、③要人拘束失敗、④帷幄上奏の失敗⑤天皇型政治文化の存在⑥政治工作失敗⑦報道・情報操作失敗、カウンター・クーデター、人事を通じ抑止策、戒厳令の二面性、現代における戒厳令と緊急事態宣言、21世紀の戒厳令・韓国12.3との比較、日本外交の支援策ークーデターをなくすために、治安部門改革支援の実績、民主化支援の実績、東アジアの人的交流と民主化支援、東南アジアの軍事交流と民主化支援強化、アフリカの技術支援に留まる現状、インド太平洋のクーデター抑止も価値観外交の一つ、ブローバルサウスの気がかりなBRICSの動向、クーデターの可能性と限界ー民主化への道か混乱か、クーデターのパラドックス、世直しクーデター、アフリカのジレンマークーデターの連鎖、

感想

成功見込みと軍の決意、横取りと携帯.SNS,民間軍事会社、クーデター抑止には文民統制、軍の権力分散と人事掌握、2.26事件に学ぶ、外交における人的・軍事交流の支援、気になるBRICSの動向軍と文民とに共通の利益・妥協点が見出せなければ軍に権力は転がり込む、戦後日本の文民と自衛隊・米軍の関係に注目したい、

まとめ

クーデターとは何か、発生要因と成功条件、21世紀に権力奪取、クーデター抑止策、決起後の課題、治安部門改革、2.26事件、日本外交の支援策、クーデターの可能性と限界を考察、軍と文民とに共通の利益・妥協点が見出せなければ権力は軍に転がり込む、

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