レビュー・戦後史の中の日本社会党

反保守・反安保の社会党を再構築することで戦後日本の全体像を可視化する、著者は原彬久、プリンストン大学客員研究員(1977~78)、専門は国際政治学・日本政治外交史、早稲田大学第一政治経済学卒業、著書「戦後日本と国際政治」他

概要

戦後社会主義の出発、1)8月15日を越えて、三つの源流、新党国模索、大同団結、社会主義と国家主義、2日本社会党の誕生、政治家への懲罰、与えられた民主主義、日米安保を求めて、1初めての社会主義政権―片山連立内閣の形成、革新勝利、右派偏重人事、佐藤栄作と和田博雄、左派の国家依存、2日米安保の模索、日米阿吽の呼吸、対米従属、講和・安保に臨んで、1日米安保否定への助走―左派優位の起点、党内左派の倒閣運動、平野問題、森戸・稲村論争、左派優位、講和・安保条約調印、2講和・安保に揺れて―分裂の宿命、80日間の分裂、平和4原則、分裂という名の党議、和田博雄の役割、総評と左派、60年安保の疾走、1左右統一への道―反安保闘争の前景、改憲と護憲、総評の左派丸抱え、左派主導統一、本質的対立、鈴木と和田確執、河上と西尾の対立、2安保改定反対闘争の序幕―新条約調印を前に、日本中立化への危機感、安保改定への統一見解、警職法問題、日中共同の敵、浅沼の左傾と西尾離党、3闘いのクライマックス―新条約調印を経て安保改定へ、日米首脳会談、浅沼・河上対決、総評・河上派内約、二つのアプローチ、U2型事件、5.19採択へ、安保は重い、新条約成立と岸退陣、後期冷戦のなかで①1社会党衰退のへの道―路線・派閥抗争の躍動、絶対対決、多数の暴力、60年安保以降の総選挙、高度経済成長のなかで、構造改革論、江田ビジョンと江田敗北、道と新宣言、田中角栄の恐怖、2安保・外交政策の革新―非武装中立の旗、非武装・平和中立への道、自衛隊違憲・法的存在論、後期冷戦のなかで②1社会党外交の実践―中国との関係、熱烈歓迎と冷水、日中共同の敵の再確認社共対立、中ソ対立、中国核実験から米中接近、竹入メモ・日中国交正常化、中国の社会党軽視、2社会党外交の実践ーソ連・北朝鮮との関係、北方領土問題、社会党の中ソ対立、友好商社方式、反韓親朝政策、偉大な指導者へ畏服、3社会党外交の実践―西欧・第三世界・アメリカとの関係、社会主義インターへ参加、第三世界外交の限界、対米抗議とアメリカの悪夢、冷戦終焉と日本社会党の崩落、1五五年体制を脱して―非自民連立政権への参画、自民野に下る、社会党惨敗と政権参画決断、細川内閣成立と準備不足、2自社連立政権と村山首班ー社会党の政策大転換、羽田政権発足、改新結成・自社さ連立・小沢の誤算、左派推進で村山首班、政策大転換、日本社会党の消滅、日本社会党の理想主義、権力移動システムの喪失、主観主義、無防備、無抵抗、真の理想主義とは、現実からの遊離、政権党、西欧の社民政党、議会主義の軽視、保守政権援護、

感想

民主主義の未熟な姿、脆弱な理想主義、保守党の執拗に固めた軌道を変えるには、したたかな現実と戦い、現実を改心させる力にあるがっかりした、

まとめ

戦後社会主義の出発、日米安保を求めて、講和・安保に臨んで、六○年安保の疾走、後期冷戦のなかで①②、冷戦終焉と日本社会党の崩落、日本社会党の理想主義を考察、未熟な民主主義の姿、したたかな権力世界を生き抜く術を知らない社会党の誕生から崩壊までを辿る、

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